武家屋敷通り

かつて角館の武家屋敷通りには約80人の武家が住んでおり、この場所は武家建築と住宅の代表例となっています。江戸時代当時、江戸に次ぎ全国で最も広い通りでしたが、その広さの謎は未だに解明されていません。現存している武家屋敷のうち、北から小田野家、松本家、岩橋家、青柳家、石黒家、小野崎家の6つが一般公開されており、当時の武家の生活の様子を伺うことが出来ます。小野崎家の隣には平福記念美術館が並んでいます。

また、角館は樺細工(桜皮細工)で有名で、武家屋敷通りの中央には樺細工伝承館があります。通りの南に商工業者の町が広がっていた名残で、角館町は今でも商業地となっています。

 

角館には伝統的建造物群保存地区があり、こちらはその保存地区についての看板です。

角館伝統的建造物群保存地区案内板

20171214_111544.jpg歴史的環境を現代に伝える集落・街並みはわがこくの歴史と文化の理解に欠くことのできない貴重な文化遺産です。本町の表町・東勝楽丁の武家屋敷町並みは、城下町の歴史的環境を伝える価値の高い町並みとして昭和51年に「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されました。

文化庁・秋田県・仙北市

 

街路樹の桜も、武家屋敷通りの見所のひとつです。こちらは国の天然記念物に指定されている、角館のシダレザクラについての看板です。

天然記念物「角館シダレザクラ」保存事業

四季を通じ武家屋敷に風趣を添えている角館のシダレザクラは

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昭和49年10月に国の天然記念物に指定されました。このシダレザクラを元気にするため、平成11年度

から平成19年度にかけて全指定木の調査を行い、保存管理計画を策定し、生育環境改善事業を実施しました。樹木が元気

に生きていく為には、十分な日当たりと根が良好に生長できる土が必要です。そこで角館のシダレザクラではそれぞれの木の状態に応じて、6種類の方法を組み合わせて生育環境を良くしています。

木を元気にする6種類の方法

1. 根の保護・生長のために

①土壌改良 ②根系誘導 ③根系通気 ④盛土の除去 ⑤保護柵設置

2.日当たり確保のために

①隣接樹木の剪定

 

 

シダレザクラについて更に詳しく説明されている看板もあります。

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国指定天然記念物

角館のシダレザクラ 162本

昭和49年10月9日指定、平成21年2月12日追加指定

所在地:仙北市角館町

管理団体:仙北市教育委員会

閑静な武家屋敷の様々な樹木を背景に優雅に咲くシダレザクラは角館の春を彩る。角館のシダレザクラは、明暦2年(1656)角館の所預かりとなった佐竹義隣や嫡男義昭の時代に、京都から持ち込まれ植え継がれて増やされたと伝えられている。樹種はエドヒガンのシダレとなったもので花色は白系と淡紅系の2種がある。このサクラは、主に表町、東勝楽丁などの武家屋敷に植えられ、樹齢約300年の古木から若木まで約200本を数え、こぬち162本が天然記念物に指定されている。市街地内に古くから受け継がれた群として他に類例をみないものである。

秋田県教育委員会、仙北市教育委員会

 

 

武家屋敷通りの楽しみ方は様々です。武家屋敷を訪ねてみても良し、平福記念美術館で秋田蘭画を学ぶも良し、樺細工伝承館でお土産を買うも良し、春に桜、冬に雪を楽しむも良しです!